インターンシップ制度　体験談

私が「タイではたらく　インターンシップ制度」に参加してみて、感じたことをお話します。

外国人が初めて来日したときに、「日本ではどうして侍が歩いていないんだ！？」と驚くことがあるように、タイでのインターンシップに参加することで、旅行や長期滞在をしているだけでは分からなかった事や、今まで気付かなかった新しい発見、旅行情報誌では教えてもらえないタイの人々の生活や習慣が身に着きました。たとえばスマトラ沖地震の後に、日本人がプーケットに行かなくなったことを現地のタイ人は不思議に思うらしく、私は町でよく「日本では「TSUNAMI」は有名なのか？」と訊ねられました。このような自然や風土に対する感覚の違いなどは、旅行ではもちろん、語学学校でも学べません。

現在、日本からタイを訪れる人は毎年増え続け、年間１００万人を超えています。しかし日本でのタイの映画や文学、音楽の紹介は旧態依然のままです。私も参加したこのインターンシップ制度は、タイの自然や言語だけではなく、文化･芸術面でのタイの真の姿に触れる良い機会になると思います。歴史的にも江戸時代の山田長政をはじめ日本とタイは古くから交流があります。日本ではあまり知られていませんが、例えば第二次世界大戦中の日本軍将校とタイ人女性の悲恋を描いた小説とそれを映画化した『メナムの残照（クーナム）』という作品もあるほどで、主人公の日本軍将校「コボリ」の名前は、日本の美男子の代名詞として今でも通じます。実際にタイで生活をすればお芝居や音楽がタイ人の日々の生活の中にどれだけ溶け込んでいるかを肌で感じとることができます。

また、実はタイはアジアの「人種のるつぼ」で日本とは比べ物にならないくらい世界中の人々が集まっています。私もタイ人だけでなく世界のあらゆる国の人々との交流が広がりました。交流のツールがタイ語というのが不思議な感覚で楽しかったです。バンコクのドンムアン空港の到着ロビーに降り立っただけで、私は映画の登場人物になったように感じたものです。

私は今まで旅行でタイに何度も訪れていて、観光地のガイドや店員、ホテルの従業員との交流はあったのですが、実際に企業で働くことで「旅行者」としてではない、真の「仲間」になれたというか「タイへの社会参加」ができたように感じました。親日派のタイ人の笑顔に触れると、自然と誰に対しても同じ微笑みを投げかけることができます。

経済的に飛躍を続けているタイの首都バンコクは日々姿を変えていきます。スカイトレイン（ＢＴＳ）が走り、地下鉄も開通しました。アジアのハブ空港としての機能を充実させたスワンナプーム新空港も完成間近です。ITの発達も日本とまったく変わらず、特に携帯電話は日本以上に加熱しており、道を歩く若者はケータイに夢中です。しかし、都会を離れると広い国らしく南北それぞれに自然が美しい風景を作り、ゆるやかな時間の流れの中で人々が静かに生活をしています。私は、短い旅行では決して味わえないタイという国の熱いエネルギー、文化や習慣を是非皆さんにも感じてみてほしいと思います。気持ち次第ですが、インターンは確実にキャリアアップにつながります。今はタイ語ができなくても、ＴＬＳバンコク校（スクンビット）でのレッスンや、バンコクでの生活・インターンを通して、いやでもタイ語が身に付きます。半年後、タイ語が話せるようになっていて、バンコクでたくましく生活している新しい自分の姿にきっと驚くはずです。自分に自信が持てるようになり、その経験と得たスキルは必ず自分の財産になると思います。最初に１歩踏み出す勇気が肝心です。皆さんも「タイではたらく　インターンシップ制度」にぜひ参加してみてください。