タイ語のタイランゲージステーション

タイ国・タイランドのお話 <2>     [←戻る]
◆タイ国の文化、タイ国の習慣、タイ国の常識・非常識・・・タイ国文化理解、タイ国際交流のための、とっておきのお話を集めました。どれもこれも、誰もが普通の日常生活の中で体験し、感じる事ばかり。
「こんな時、タイ人はどうするの?」「これって日本では常識だけど、タイでも同じなの?」
「タイ人・日本人のここがおかしい!」などなど、タイ国・タイランドであなたが経験した不思議がこれを読めば解決できるかも!
◆またあなたが感じるタイと日本の異文化、を是非教えて下さい。良い、悪いは問いませんので、どんどん教えて下さい。 またこうした方がいいよ、と思っていることもあれば教えて下さい。
こちらからお寄せ下さい。お待ちしております。 
タクシー利用術

 タイのタクシーには、日本と同じで、個人タクシーとタクシー会社に所属したタクシーの、ふた通りがあります。 しかし日本人には、難しいタイ語で書いてあるこの二つの違いは見分けにくいかもしれませんね。

 まず、特に女性が夜タクシーに乗りたい場合、個人タクシーはできるだけ避けた方がよいでしょう。 所属する会社がないので、何かあったときの保証はないですし、どこかに連れて行かれる可能性もあります。

 しかし個人タクシーには、あるていど融通をきいてくれやすいというメリットもあります。

 また、タイの道路ぎわでタクシーを呼んでいるのに、なかなか停まってくれない、という経験はありませんか。 実は、端に白と赤のしま模様があるところでは、タクシーは停めてはいけないのです。

  もし無視してそこにタクシーを停めようものなら、すぐさまパトカーがやってきて、罰金を稼がせてあげることになってしまいます。 だからもしそんな道路で停まってくれたとしても、「急いで乗ってくれー」とせかされます。

 昔はメータータクシーであってもなかなかメーターを使ってくれないことがよくありましたが、現在はタイも不況で、タクシー同士の競争も激しくなっています。 メーターを使わないようなタクシーはさっさと降りて、ほかのタクシーに乗り換えましょう。

 ちなみに客待ちでずっと停まっているタクシーは、長距離ねらいで、メーターを使わない可能性が高いので、なるべく走っているタクシーを捕まえることをおすすめします。

あつい視線

 タイの人は、もの珍しいものを見つけると、それをじーっと見つめることがよくあります。 興味の対象を見続けることが、恥ずかしいこととは思わないのです。

 たとえば仲間同士で立ち話しているときに、目の前を日本人が通ろうものなら、みんながじーっと、その日本人が見えなくなるまで目で追っていたりします。 また街角のテレビで興味のある番組などが流れていれば、他の人が観ていようがいまいが、自分の気が済むまで立ち止まって観続けます。

 日本人なら、たとえ外国人や変わったものなどを見かけて「おっ」と思っても、あからさまに見るのは避けて、いかにも興味がなさそうにしながらちらっと見たり、あるいは通り過ぎてからさりげなく振り返ったりするところでしょう。

 タイ人は、あまり他人の目を気にしないのです。

頼まれていないマッサージ

 タイの公衆トイレに入ると、時々、用を足している最中にうしろから肩のマッサージをされ、「なんだこいつは」とびっくりすることがあります。 それだけではなく、手を洗い終えると手拭きを差し出してくれたりします。

  初めは驚きながらも、「この公衆トイレはサービスいいな」と思うかもしれません。  しかしやはり、素直にサービスを受けてしまうと、あとでチップ、つまりお金を要求されます。

  そんなときはせいぜい5バーツぐらい渡してあげればいいでしょう。 ただ、せっかくサービスしてもらえるなら、「ここがこってる」とか、「そこをもっと強く」とか、いろいろと注文してみるのもいいかもしれません。

  もし嫌なら、「マイアウ」とはっきり言いましょう。あまりしつこくしてくる人はいません。

コーラを飲みたい

 街を歩いていると、道路にはジュース売りがいます。

  「コーラ・ヌンディー」(コーラひとつ)

  と言うと、瓶からビニールの袋に入れて、ストローを差して渡してくれます。

  日本人なら、コーラを袋に?とびっくりするかもしれませんが、ジュース売りは瓶をメーカーに返さないと、瓶代を請求されてしまうのです。

 そのため、道ばたではよく、瓶ばかりを集めている人も見かけます。 彼らは瓶を集めては売る、ということを仕事をしているのです。

責任はだれにある?

 私のタイの友達で、大きなガレージの経営者がいます。 これはある日彼の家に遊びに行ったときに出てきた話です。

 彼は誠実な経営者で、ガレージには契約車のための屋根が取り付けてありました。 しかし私が見たところ、屋根の老朽化が進んでいて、そのうち屋根が落ちて停めてある車に傷を付けてしまうのではないかと思われました。

  そうなると、せっかくの彼の思いやりが裏目に出てしまうと心配になり、彼に聞いてみました。

  「もし強風が吹いて屋根が落ちて、お客さんの車に傷を付けちゃったらどうするの?」

  しかし彼はあっさりと、

  「それは自然災害だから大丈夫」

  と平気な様子。 その答えに戸惑いを覚えたのは、私はもう日本に住んで長いという証拠なのでしょうか。   普通のタイ人にとっては、あまり気に病むようなことではないのです。

  実際に風が吹いて屋根が翌日、自分の車が被害にあったとしても、おそらく多くのタイ人は、 「これは自然に起きた事故だからしょうがない」 と納得し、裁判沙汰になるようなことは少ないようです。

きついタイ・ジョーク

 ほんらい人間関係をスムーズにするはずなのに、時にいき過ぎたジョークというのは、かえってトラブルを引き起こすこともあるようです。

 日本のあるタイ・レストランでの話です。 そこでは、日本人とタイ人のスタッフが仲良く働き、いつも冗談ばかり言い合っていました。

 有名な殺人事件の時効直前に逮捕された女性逃亡犯Hの話題が世間を賑わせていたある日、タイ人スタッフの一人が、日本人のスタッフの女性に、

  「あなたはHに似てるね」

  などとふざけて言いましたが、そこではいつものきつめのジョークとして問題はありませんでした。

 しかし仕事を終えてみんなで焼き肉を食べにいったとき、そのタイ人はまたもや、今度は焼き肉屋の主人に、

  「ね、ね、このコ、Hに似てると思わない?」

  と言います。仲間内ならいざ知らず、他人にまで言ってしまうところが、日本人には「信じられない」と思われるようです。

 またタイ人は、あだ名としてよく、ブタとかトリなどと呼び合います。 「このコは太っているからブタ」とか、細かったら桜エビ、といった具合です。 私も日本に来たばかりの頃、この方法で友達にあだ名を付けては、怒られていました。

 こんなことがありがちなタイ人の冗談との付き合い方として、私はこう勧めます。 ようは、あなたも相手のタイ人に負けないくらいきついジョークで対抗するのです。

 しかしタイ人のジョークにも、相手を傷つけるつもりはないのだということも、どうかわかって上げて下さい。

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